- 実家暮らしから独立する人
- 久しぶりに賃貸物件を探す人
- 賃貸物件の内見先で悩んでいる人
初心者の方は賃貸物件の内見を決めても、内見で何を見ればいいのかわからなくなります。不安な気持ちで内見すると、大事なポイントを見逃して後悔します。
100件以上の物件を内見して来た、私が内見のポイントを解説します。三桁も内見したから、どこを注視すべきか分かります。私にとって内見は作業です。
賃貸の内見は半日単位で拘束されるので大変です。内見中はスタッフさんを質問攻めにして、好みの物件か確認しましょう。チェックポイントはたくさんあります。
この手順通りに行うと、内見での失敗が無くなります。時間を割いて不動産屋さんと行くのですから、事前準備するべきです。
今回挙げた要点を抑えて内見に行きましょう。内見が終わったら、美味しいものを食べてリフレッシュしてください!
賃貸内見は予定が半日単位
賃貸の内見は半日単位で拘束されます。私の経験からこのように言っておりますが、大袈裟な表現では無く本当の話です。契約前提の内見だと、不動産屋との必要やり取りが多く、時間が掛かるものです。
内容 | 所要時間 |
---|---|
車移動4回×20分 | 計80分 |
内見3件×20分 | 計60分 |
契約審査手続き | 30分 |
170分 |
3件内見するだけでも、単純計算で約3時間かかります。車移動は想像以上に時間が掛かります。午前中であれば運送業車両による通行過多、夕方まで内見していると帰宅ラッシュに巻き込れて、さらに時間が長引きます。
賃貸物件がある地域は帰宅ラッシュがあっても仕方ないです
内見が終わったら契約査定申請などに時間が掛かる
内見を終えて入居したい物件が決まったら、契約に必要な保証会社の審査書類を記入します。不動産屋さんは審査申請書だけ用意すれば良い訳ではありません。物件初期費用の御見積書作成や、各社指定する必要書類を用意します。
書類作成時間が必要で、およそ30分は覚悟しましょう。
内見後にランチやディナーを計画しない
遠方で内見する予定があると、現地にいる知人と会う予定を組む人がいます。これは要注意で、時間に余裕をもってスケジュールを組みましょう。ディナーの約束をするなら、午前中に内見開始して、午後の時間には余裕を持ちましょう。
待ち合わせには早く着いて丁度良い
不動産屋さんとの待ち合わせ時間は、15分早く着いても問題ありません。早く着いたらすぐお店に入って、担当スタッフさんがこれから案内出来るか確認するべきです。
内見には時間が掛かります。担当スタッフさんに予定が無い場合、早く仕事を片付けて、あわよくば契約を取りたいと思っています。この業界は何事も先手必勝です。
物件は早い者勝ちです。予約一番手になって審査が通れば、後は契約するだけです。遅れを取って予約二番手になると、一番手のキャンセル待ちになってしまいます。
内見ではスタッフさんをとにかく頼る
内見中に気になった事があるなら、すぐにスタッフさんに質問しましょう。スタッフさんは不動産業界のプロだから、大抵の質問に対しての回答は的確です。
物件の照明スイッチは皆で捜索しがち
内見で真っ先にする事と言えば、部屋の照明スイッチを押すことです。昼間では照明を付ける事を忘れがちです。既に照明がついている部屋では、物件の日当たりを見終えたら、照明を入れて明るさの確認しましょう。
スイッチの場所がどこだか分からなくなる事はよくあります。スタッフさんはプロですが、スイッチを見つけ出せず皆で捜索活動する場合もあります。
設備か残置物かダブルチェック
内見に来る最大のメリットは、現地での設備チェックです。物件資料に記載されている内容通りかどうか、一つずつ目視しましょう。
物件資料には記載が無いのに現地にある設備が有る場合、二つの要因があります。このどちらに該当するかを契約までに確認しましょう。
1.実は設備の一つだった
こうなると結果オーライです。物件資料を見て、無いものだと思っていた設備が有るのですから、こちらが損することは何もないです。
エアコンやウォシュレットは物件資料から欠損があるかもしれません。
2.残置物だった
残置物とは、前住人が取り付けたままの設備です。退去の時、大家さんが残して良いと許可すると残置物となります。
残置物になりがちな物
脱衣所カーテンレール、物干し竿、キッチン小物
補足|残置物であるデメリット
残置物はラッキーな設備ですが過信は禁物です。邪魔になって不要な場合は予め撤去するように伝えるべきです。
大家さんが用意した設備では無いので、大家さんの修理義務はありません。残置物を撤去する場合、部屋に撤去跡が付く場合は、大家さんの許可が必要です。
大抵の残置物は有効活用出来るのですが、後から外そうとすると大変な労力になるかもしれません。
内見で水が出る物件は少ない
私の経験上、内見で水道が出せる物件は2件しかありませんでした。そこは何故水が流れたのか、その物件には入居していないからよくわかりません。下の項目で補足はしますが、完全に特定したわけではありません。
シャワーの水圧が弱いと不便ですが、入居前に確かめる方法はありません。他のウェブサイトではシャワー水圧チェックしろと言うけど、実現困難でしょう。
【可能性アリ】賃貸物件のシャワー水圧を確認できる裏技
どうしてもシャワー水圧チェックをしたい場合、賃貸物件資料から水が出る情報が書いてあります。
水道代が月額固定物件では、内見で水が出る可能性が高いです。
理由
水道代を住民から一括徴収する物件では、水道をアパート全体で契約しています。元栓は一つだけだから、空室でも水が出ます。私の経験不足の場合がありますが、水が出る物件での共通事項です。
内見で好みじゃなければ似た物件を聞く
内見した物件が期待外れだった時は、担当スタッフさんに近くの同じイメージの物件がないか聞いてみると良いです。賃貸物件は密集しているから、不動産屋さんは近くの空き物件や空室予定になる物件が分かっています。
内見に来たけど好みでは無かった、だけど似た物件を探してみたい。そういうケースは仕方ないです、資料で見たら良い雰囲気だったけど自分が心理的に受け付けない物件はあるものです。
内見する物件が無くなってしまった時は、運頼みにはなりますが、不動産屋さんのスタッフさんに聞いてみると解決策があるかもしれません。
内見のテクニック
賃貸物件の内見では、小さなチェックポイントがたくさんあります。自分では意識して見ていたつもりでも、日が経ってからチェック不足であった事を思い出してモヤモヤしても遅いです。
出来る限り、メモ書きを控えておくと便利です。
物件資料の片隅に書いておくだけでも、後ですぐに見返しできます。
ブレーカーの容量
ブレーカーの容量に応じて、同時に使える家電製品の限度が増減します。個人差はありますが、目安の容量は下にまとめておきます。IHコンロがある物件であれば、最低30Aは必要です。
間取り | 必要な容量 | 安心する容量 |
---|---|---|
ワンルーム 1K | 20A | 30A |
1K 1DK | 30A | 40A |
1LDK以上 (単身世帯) | 30A | 40A |
複数人数いる世帯であれば、どんな間取りの物件であれブレーカー容量40Aあると安心できます。
夏冬になると家電製品を多く使用します。ブレーカー容量が低くて困る時は、エアコンと何かを同時に使ってブレーカーが落ちるケースです。
エアコンを運転させながら、浴室でシャワーを浴びている時にブレーカーが落ちると大変です。給湯器は電気が無いと運転しないから、真水でシャワーを浴びる羽目になります。
エアコン + シャワー + ○○ の同時運転には注意する
コンセント個数・配置チェック
コンセントの配置を見ておきましょう。日頃動かさない家電製品の近くにコンセントが無いと、延長コードを使わなければいけません。余計なコードがあると見栄えが悪くなります。
自分がイメージ通りの配置になるか要チェック
理想はコンセントを覆いかぶせるように家電製品を配置できる環境
【引っ越し】持込インテリアのスペース測定
持ち込む家電製品があるのであれば、事前にサイズ測定しておきましょう。扉の開く向きを考慮して、物件を選択する必要があります。例えば左開きの家電製品なのに、左側に壁がある場合、扉の開く角度は直角になってしまいます。
ソファーやベットを置きたいスペースでは、そこに置いて生活動線に支障があるか確かめる必要があります。最低限、人が通れるスペースがあれば問題ありません。
【サイズ注意】この家具、搬入できる?
部屋に置くスペースがあっても、家具に対して搬入経路が狭ければ置くことは出来ません。物件の入口から共用廊下、玄関の幅、部屋までの搬入経路が確保されているか測定しておきましょう。直角になっている階段があるなら、念入りにシミュレーションしましょう。
電気が付くならエアコンを動かす
近年では内見物件でも電気が通っている物件があります。折角だから、エアコンの動作チェックをしておきましょう。備え付け設備のエアコンであれば、不足なポイントがあれば修理をお願いしておきたいです。
1.エアコンクリーニング費用を徴収する場合は埃確認
入居前後を問わず、エアコンのクリーニング費用を強制徴収する管理会社物件では注意しましょう。
風習で費用請求しているだけで、実はエアコンクリーニングをしていない管理会社が存在します。電気が使えるのであれば試運転して、埃が出てこないかチェックしましょう。
内見段階で目に見えて埃が出るなら、エアコンクリーニングをするように念押ししなければいけません。
2.エアコンリモコンが使えるか確認
メーカー純正リモコンが無く、メーカー共通リモコンで代用している場合は注意しましょう。一部の操作が効かない可能性があるので、管理会社へ交換依頼しておきたいです。
これらが動けば問題無し
電源入り切り、温度調節、オンタイマーオフタイマー
オンタイマーが動かないと、入居した後に困ります。早朝の暑くなる時間に冷房を入れておきたいのに、オンタイマーが入らないと灼熱の朝を迎えます。
プロパンガス会社サーチ
物件のプロパンガスメーターを見て、ガス供給会社を把握しておくべきです。入居者は供給会社を選べませんので、悪質な供給会社から仕入れしている物件とは契約しないようにしましょう。
社名で検索して、周辺相場よりガス単価が高ければ注意しましょう。自分の許容範囲が見定める必要があります。警戒するに越したことはありません。
物件外観一周見回り
最後に地上に戻ったら、玄関から物件をぐるりと一周見回りしましょう。治安が悪ければどこかがおかしいはずです。我々は大人ですから、自分で危険察知しましょう。
写真やストリートビューでは分からないことがあります。ベランダの真下に何があるか、物件と隣接建物の間はどうなっているのか。自分の目で確かめるべきです。