- 実家暮らしから独立する人
- 久しぶりに賃貸物件を探す人
- 賃貸物件の内見先で悩んでいる人
賃貸物件を探すのは大変で、住んでみないとイメージが思いつかないです。思いつきで契約するわけにもいかないから尻込みしちゃいます。
私は9年間で100以上の物件を巡ってきました。毎年のように内見していると、自分に合う物件の募集情報が理解できました。
ここでは物件の選び方を解説します。間取りより面積で選んだり、見取り図から判断できることをピックアップしました。
これを見てから物件情報を見ると、山ほどある物件の中から自分に合う物件が見つかるようになります。基準がわかると内見から契約までがスピーディーに進みます。
賃貸経験が浅い人は、物件比較をする前にこのページを見るべきです。不動産屋さんを信用する前に、まずは落ち着いてこのページを見てください。
賃貸物件は面積で選べ、部屋の数で選んでいけない
賃貸物件を選ぶ基準として、最初に専有面積をチェックしましょう。
物件の中で、その部屋を契約した人だけが使える面積
専有面積に入る | 玄関の内側からベランダの内側まで |
専有面積ではない | 玄関ポーチやベランダ |
ベランダは非常口を兼ねていて、誰でも行き来できる設計です。
専有できないエリアだから、専有面積から除外されます。
専有面積が広い=物を置くスペースが広い
全部の部屋面積を足した数字が専有面積です。専有面積が広いと、たくさん荷物を置けるようになります。
物件を検索する時は、希望の専有面積で検索を絞るべきです。部屋の数で検索フィルターをかけても良いですが、その場合は専有面積もフィルターにかけましょう。
例えどんなに部屋が多くても専有面積が狭いと、家具の配置が難しくなり、インテリアが制限されます。
よく、1LDKや2DKと言ったりします、これが間取りの数です。
左側の数字は居室の数です。1Kならキッチンの他に1部屋ある物件のことです。
〇LDK | 〇部屋+リビング・食事空間・キッチンが1部屋にまとまっている |
〇DK | 〇部屋+食事空間・キッチンが1部屋にまとまっている |
〇K | 〇部屋+キッチンが1部屋ある |
間取り数は一つの目安としましょう。部屋の数が記載されていると、そこでの生活がイメージできます。しかし、部屋は実際に見てみないことには広さが実感できませんし、扉を開けたときの奥行感もわかりません。
部屋の数は最重要項目では無い
部屋がたくさんあったとしても、面積が広くないと希望する住み方はできません。
ワンルームは一人暮らし向けですが、専有面積が40㎡あったらインテリア次第でルームシェア可能になります。こういう人気物件は内見できません。内見したくて空室待ちしているのですが、誰も退去しない良い物件です。
次は3K激狭物件の実話です。3Kだから広いのかと思って内見したところ、4畳半程度の部屋が3つあっただけで押し入れは一つしかありませんでした。3Kの意味を成さない例です。
それぞれの専有面積で出来ることをピックアップしました。
①専有面積15~25㎡|一人暮らしギリギリ
遠方学生さん向けです。勉強熱心な学生さんは参考書を積むと、場所がどんどん無くなります。家賃は安いですがとにかく狭いです。
社会人にはオススメしません。仕事している人は意図せず物が増えていきます。社会人一人が生活するなら最低20㎡以上、できるなら25㎡は必要です。
ワンルーム、1K物件です。
②専有面積25~35㎡|一人暮らしは余裕、二人暮らしは条件付き
社会人一人暮らしでは余裕がある広さです。就職してしばらく経つと、趣味道具やビジネスツールが増えてきます。この広さがあると十分な生活が過ごせます。
同居するならカップルか兄弟までです。30㎡で2部屋確保できる物件は少ないです。この広さだと生活空間は一緒になります。2部屋あったとしても、手前の部屋を通らないと奥の部屋に入れない物件があります。
1Kばかりです。
1DK・1LDKも少しあります。
コロナショック以降の新築物件だと、30㎡以上のワンルームが増えてきました。間取りは1LDKと同じくらいです。
1LDKに絞って検索すると、このようなワンルームを見逃すします。だから専有面積で検索するべきです。
③専有面積35~45㎡|間取りに注意
一人世帯には広すぎます。パリピさんで毎日友達がたくさん来るならオススメします。
複数人世帯でオススメできます。注意が必要で、築年数が古い物件だと間取りと図面が一致しないことがあります。1LDKだからみたのに、明らかにキッチンが別室である物件がありました。そのような物件は意味が分からない造りになっているから世帯全員での内見が必須です。
間取り図を見て希望通りの配置か確認しましょう。
同じ間取りなら広い方が良い
同じ間取りなら、専有面積が広い物件のほうがスペースにゆとりを持てます。廊下がある物件は専有面積が広くなりがちです。内見したときに、実用性がある廊下かどうかチェックしておきたいです。
同じ物件でも、角部屋はさらに面積が広くなるかもしれません。出窓が付いている部屋は、そこにインテリアグッズを並べることが出来ますし、奥行があるから広く見えます。
間取り図からわかること
物件情報に記載されている間取り図からは、いろんな情報が読み取れます。部屋の配置は要チェックで、自分の求める動線にあっているか重要項目になります。
最近の物件はレパートリー豊かです。キッチンと洗濯機の動線がつながっていたり、トイレと洗濯機が離れていたりします。扉の表記も注視するべきです。
窓の数は、外との繋がり度を表す
間取り図には窓が表記されています。これで空気の流れが分かります。南向き物件であるなら、北側に窓があるか見ておきましょう。北側に窓があるなら、住居全体の換気が可能です。
もし北側に窓が無くても、近くにトイレや浴室があればそこの換気扇で代用できます。空気が循環すれば清潔になります。気になる人は要チェックです。
窓の数 | メリット | デメリット |
---|---|---|
少ない(1か所) | カーテン取付が少ない | 換気扇必須 |
多い(2か所以上) | 日が入る 換気◎ | 防犯リスク大 |
窓が多い|日が入るし換気が楽
ベランダ面以外に、窓が一つあるだけで換気性能が良くなります。角部屋には出窓があるかもしれません。出窓は小さいものが多く、防犯性能が高いです。そういったものがあると人気物件です。
窓が多い|防犯リスク大
窓が多いと外の視線が気になります。特に1階だと常に施錠したくなるし、窓を開けづらくなります。カーテンを用意するときは、透視しづらい生地を選ぶ必要があります。
几帳面の人は外出後の施錠忘れが心配になります
窓が少ない|カーテンが少なくて済む
窓がベランダ側しかないからと言って、物件を嫌うことはありません。たくさんカーテンを取り付けずに済むからです。カーテンって一つ買うと5千円はします、両開きだと倍の1万円掛かってしまいます。
窓が少ない|換気扇必須だから内見要チェック
換気性能が心配になります。キッチンやトイレの換気扇があれば、窓を開けて換気扇を動かせばその間は換気できます。内見する時は、空気の流れを考えてから契約しましょう。
収納スペースが無くても部屋が広ければ解決できる
収納が少なくても、広い部屋を契約し部屋に置けるようにしましょう。最近のお部屋はフローリングが増えています。それによって、リビングの間取り設計は自由度が高いです。生活動線以外の場所はすべて物を置けます。
スペースがあればハンガーラックを買って、よく着る洋服をかけておくことができます。小さいスペースには3段ボックスを置いて、小物収納に役立てることができます。
1.押し入れやクローゼットが足りないならラックを買え
クローゼットのハンガーラックは足りなくなることが多いです。普段着をクローゼットに収納してしまうと出し入れが大変です。よく着る季節ものの普段着は、下にあるようなハンガーラックを購入してかけておくと便利です。
2.キッチン収納が足りないなら3段カラーボックスを置け
キッチンは狭い割に、収納が少ないです。余ったスペースには3段カラーボックスがオススメです。物を収納できるうえに、天板にレンジやケトルを置くこともできます。一つ2000円で買えるからお手軽です。
物件概要欄で読むべきポイント
細かい文字で書かれている概要欄は、必ず見ましょう。重要なことほど細かく書かれているものです。賃貸契約直前で再度口頭で確認されますが、その時になって契約断念すると時間が無駄になります。
建物は何階立てだか確認しておく
階数を勘違いすることはよくありますし、私は一度騙されました。賃貸写真で見ると2階だから最上階だ!と決めつけて内見したところ、実は3階立てでした…ということがありました。
予期せず上の階があると、騒音問題で悩まされるかもしれません。写真も大事ですが、概要欄をチェックしましょう。
駐車場代
2台目無料や、2台目値引きしていることがあります。車が2台あるからと言って、駐車場代が2倍になると決まった訳ではありません。
よくあるパターンだと、縦列駐車場の場合は別記記載があります。二人暮らしの縦列駐車場だと、出かける前に手前の車の出し入れが必要になって手間が掛かります。
パートナーとの同居を計画して、縦列駐車場を探している人もいます。
更新手数料
多くて1か月分掛かります。それ以上の手数料を設定しているなら、大家さんか管理会社が金にうるさいかもしれません。退去時にトラブルが起きる予感がします。事前に予防できるトラブルには注意しましょう。
更新手数料が家賃半月分なら良心的です。
保証会社の費用と支払い・更新時期
今では保証会社を経由した賃貸契約が当たり前です。どこの不動産屋も、自前の保証会社であったり息のかかった保証会社を経由させます。保証手数料がいつ、幾ら掛かるかを計算しましょう。
保証会社を通さないで契約しようとすると、物件検索した時にとてつもない労力が必要です。
クリーニング費用は家賃何か月分かチェック
クリーニング費用の目安は家賃1.5か月分です。問題は払うタイミングです。入居時に払う時と、退去時精算に2パターンに分かれます。初期費用で精算する物件だと初期費用の総額が高くなるので、頭に入れておきましょう。
物件情報だけで判断できない設備項目
ここまで紹介したテクニックは、物件情報を信じる前提でした。
ここからは違います、物件情報には鵜呑みにしない方が良いことがあります。これは不動産屋のヒューマンエラーによるものもあって、誰かが意図的に悪事を働いている訳ではありません。
建物構造は木造でもコンクリでも内見しろ
最近の木造物件は防音性が改善されています。木造物件を嫌う人は、理由のほとんどが防音対策です。耐震安全を心配する人もいますが、コンクリ造でも崩れるときは崩れるので当てにしないようにしましょう。
どうしても防音性が気になるなら内見で確認しましょう。何も家具が無い部屋なのにものすごく声が響くなら、音漏れが心配になるので契約しないようにしましょう。壁を叩いたときの感覚で、隣室への響く感じがあるなら契約オススメしません。
部屋の設備項目は抜けがあるかも
賃貸情報は全て不動産屋が手打ちしているので抜け・誤りがあります。よくある項目は下記の通りです。
バストイレ別、エアコン、オートロック
ガスコンロ、角住戸、他…
この物件、エアコンが無いじゃん!内見やめた!
そう言って物件をスルーしてしまう人がいますが、これは設備項目の抜けが疑われるケースです。
今どきの物件であれば、最低限エアコンはついています。内見に行ってから予期せぬ備品があったこともあるので、設備がないから内見から除外することはもったいないです。内見して、現地に設備を確認してから諦めましょう。
この記事を読み終わったら物件を選んで、次は内見先を決めましょう。